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小腸内視鏡検査、カプセル内視鏡検査

小腸はこれまで内視鏡の届かない、内視鏡検査における暗黒大陸と考えられてきましたが、小腸カプセル内視鏡が開発され、全小腸の観察が可能になりました。そして、小腸もさまざまな疾患が明らかとなるとともに、ダブルバルーン内視鏡により小腸の内視鏡処置も可能となりました。

小腸カプセル内視鏡は、小腸における疾患を診断するために開発された内視鏡です。これまで、小腸の状態を調べる検査は、バリウムを使用した小腸X線造影検査や内視鏡検査などが行われていましたが、苦痛や不快感を伴うことが少なくなく、また必要な情報も十分得られないこともあるというのが現状でした。小腸カプセル内視鏡は長さ26mm、幅11mmの大きさの飲み込み式、使い捨ての内視鏡です。消化管の自然な動き(「蠕動(ぜんどう)運動」といいます)で体内を移動し、小型カメラで1秒に2回または6回(通過速度によって異なります)画像を撮り、患者さんに取り付けた8つのアンテナ(センサアレイ)を通じて体外の受信機(データレコーダ)に画像信号を送ります。これにより、1回の検査で容易に全小腸の生理的な状態での観察が可能となりました。

小腸ダブルバルーン内視鏡は、風船(バルーン)を2つ(ダブル)取り付けた内視鏡を肛門または口から入れて、2つの風船の距離を伸び縮みさせながら、尺取虫のように進めていきます。鉗子口を有し、止血術、ポリペクトミー・EMR、バルーン拡張術、異物回収などの内視鏡的治療や、術後再建腸管でのERCPも可能です。
いずれも小腸出血(血管性病変等)や小腸腫瘍(GIST、悪性リンパ腫、小腸がん等)、炎症性腸疾患(単純性潰瘍・ベーチェット病、クローン病、小腸結核等)、医原性疾患(薬剤性腸炎、放射線性腸炎等)、他、小腸疾患が疑われる患者さんに、小腸カプセル内視鏡や小腸ダブルバルーン内視鏡を積極的に行い、診断・治療に役立てています。すでに診断されている疾患の小腸病変の経過観察にも有用です。

大腸カプセル内視鏡は2014年1月に保険収載され、当院でも導入され施行されています。大腸カプセル内視鏡は長さ31mm、幅11mmの大きさの飲み込み式、使い捨ての内視鏡です。小腸カプセル内視鏡と同様に消化管の蠕動運動で体内を移動し、カプセルの前後にカメラが搭載され1秒に4回または35回(通過速度によって異なります)画像を撮り、粘膜のひだ裏の病変も見落としにくくなっています。
保険適応は「以前、腹腔内の癒着により内視鏡検査が出来なかった」または「大腸内視鏡検査が必要であるが腹部手術歴があり癒着が想定される」場合です。今後、大腸がんの新しいスクリーニング検査法として期待されています。
小腸・大腸カプセル内視鏡はいずれも苦痛が少なく検査を受ける事が可能であり、今後、スクリーニング検査に用いることで早期に病変を発見し内視鏡治療をすることが期待されます。

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